KEF LS50を鳴らす [AUDIO]
自宅のオーディオルームでKEF LS50を使い始めて、暫く経ったので、簡単にレポートします。
スピーカースタンドはJ1 Projectのポリマーのものを使用しました。固有のキャラクターを持たない優秀なスピーカースタンドです。スタンドのスパイクは、マグネシウム合金のもので、ガタツキ無く設置しました。スタンドの天板とスピーカーの間はインシュレータを使用せずベタ置き。
何度か調整して、結局、スピーカーと視聴位置は、1辺が1.5m程度の正三角形となりました。
スピーカーは、視聴位置側に向けています。後ろの壁からの距離は1m以上あいています。これは、他のスピーカーの設置位置の制約等もあり、結果としてかなりのニアフィールドリスニングとなりました。
アンプは、とりあえず、今まで他のスピーカーを鳴らすのに使用していた、出力13Wの真空管シングルアンプのEAR859を組み合わせました。プリアンプはQUAD QC24P、ラインケーブルはAET, スピーカーケーブルはEinstein QUAD Vivace、音源はCEC TL2 + AIRBOW DAC1
第一印象は、位相特性の良い小型2WAYの音の広がり感の、気持ち良さ。最近、私はキャビネットが大きな38cm同軸を使っているので、特にそう感じました。
次に、音に滲み感が無く、歯切れ良いく、非常に明瞭な音である事です。ホーンの音とは違った意味で、非常に良く通る音です。
アンプに対する負荷も大きくないようで、10数W程度の真空管アンプでも、きちんと鳴らせる事が判りました。ただ、EAR859は、かなり良く出来た真空管アンプで、電源もシッカリしているので、どの真空管アンプでもOKとは思えません。基本的には石のアンプで鳴らした方が無難だと思います。
小口径ウーファーの小型スピーカーなので、流石に超低域は再生できませんが、一般的な50~100Hz程度の低域はきっちり出ています。通常の音楽再生で低音不足は感じにくいと思いますが、フルオーケストラの低域の厚みやホールトーン迄考えると、流石に厳しいでしょう。ウッドベースやドラムの音では、ちょっと薄いかな?と、思うことは何度か有りましたが、基本的に、特に問題なく再生されると感じました。
音量を少々あげて、ウーファーの振動が目に見えるくらいのパワーを入れて、防音室でなければ、躊躇するくらいの音量を出してみましたが、変な付帯音は感じません。スピーカーユニットだけでなく、箱やバスレフダクトの設計も非常に良くできていて、無駄な音が出ない作りになっています。
KEFのホワイト・ペーパーを見ると、LS3/5Aの周波数バランスと、ほぼ同一なのですが、私の印象としては、LS3/5Aより低域は出ているように感じます。周波数特性に大差ないのならば、より立ち上がりの早い低音であるといった、過渡特性に差異があるのかもしれません。
KEFはLS3/5Aを相当意識して作ったようですが、外観も全く異なる事ですしそういう事を考えずに、最高級に良く出来た小型スピーカーの傑作と考えるのが良いと思います。LS3/5Aの音に過度の思い入れがある人にとっては、違う音だ。と、言われるでしょうし。
兎に角、ペアで10万円のスピーカーからこの音が出てくれば、全く文句はありません。常に良い買い物でした。2012年に私が購入したオーディオ製品で、満足度ではベストかも?
さて、今後は、機材やアクセサリ、ケーブル類の選択を換えてみる予定。
今は低域が良く出るEinsteinのスピーカーケーブルですが、もうちょっとスッキリした音のスピーカーケーブルの方が良さそうな気がします。
その後、友人と1ペアを共同購入し、センタースピーカーとして使用できるようにしました。
3月11日まで予約を受付、その分は製造するようですが、店頭にあるLS50は既に予約済かもしれません。何時でも買えると思っていたら、何時のまにか手に入らなくなるのが限定品。悩んでいるなら、早めに注文するべきです。
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KEFの標準商品として継続販売されました。
販売価格は上がってしまいましたが、それでも充分に価格以上の価値あるスピーカーだと思います。
2012年に私が、新品で購入したオーディオ製品で最も満足度が高かったのはKEF LS50でした。
記念モデルということもあり、生産期間は限られています。興味を持っている方は、早めに購入されるのが得策です。
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