SSブログ
ANIMATION ブログトップ

メタバースヨコスカ宮武一貴トークショー に行ってきました。 [ANIMATION]

メカデザイナー 宮武一貴さんのトークショーに行ってきました。マジンガーZエンディングの透視図に科学の片りんを感じ、理系に進んだ私にとっては、神のような方です。なお、アニメで使用されたものは、宮武一貴さんが永井豪版の画を元に書いた透視図をもとに、アニメーターがアニメ版準拠のデザインに直して手書きで描いたもの。宮武先生は、今も、手書きで線が波打っていることに対して、不満を感じているそうです。


司会進行役はスタジオぬえのシナリオライター 森田繁さん。旧知のお二人。流石シナリオライターの森田さん、見事にいろいろな話を宮武さんから引き出してくださりました。2時間があっという間でした。


今回はメタバースヨコスカで、みかさロボをデザインした流れで、記念館三笠内の講堂でのトークショーです。歴戦の勇者といった雰囲気のベテランマニアの方(オタクという蔑称が広がる前は、SFマニア、アニメマニアという呼び方が一般的だったのです)も多数参加していました。

20240217_130940.jpg
みかさロボの原案。CGになったものとは少々異なります。
20240217_145908.jpg
20240217_131328.JPG
三笠の船体を3枚におろし(本人談)ロボットのパーツに切り分けているところ。デザインのキーポイントの一つ、胸に来る菊の御紋章と左手に来る衝角(ラム)が、分割しているのが判ります。
ところで宮武さん、この話が来た時に、「ついに来てしまったか」と思われたそう。まあ、他に依頼すべきデザイナーは居ませんよね。
色々な興味深い話の中で、宮武先生が師匠筋と意識している小沢さとるについてコメントがありました。なんと、鉄人28号のデザインは横山光輝ではなく、小沢さとるの手によるものだそうです。連載が進んでいるにもかかわらず、28号のデザインが決まらないことに切羽詰まった出版社の編集者が、たまたま横山邸に遊びに来ていた同業者の小沢さとるに依頼し、それを横山光輝にのませた。という流れの様です。
宮武一貴さんは、「(仮に小沢デザインが出なかったとしても)横山光輝先生から同種のデザインは出来たであろう。ただ、他人であればこそできるデザインもある。それがデザイナーという職業。」というコメントがありました。横山光輝批判にならないように、最大限言葉を選びつつ、小沢さとるがメカニカルデザイナーの先駆けであったことについて、会場の人に知ってもらいたかったのだと思います。なお、ブラックオックス等の鉄人28号に登場する他のロボットのデザインは、横山光輝の手によるもので、鉄人28号のみが小沢さとるの手によるものだそうです。
今であれば、デザイン協力といった形で、小沢さとるのクレジットを出すこともできるでしょうが、当時はそういう考えもなく、横山先生は小沢先生に対して申し訳ない思いを持っていたようで、その事もあって、鉄人28号の単行本を出していなかったそうです。横山光輝からの提案で新たな巨大ロボットものを共作として作成することにより、小沢さとるにも権利がある作品を立ち上げることになりました。それがジャイアントロボです。実は、電話で権利関係の会話をしているとき、宮武一貴さんはたまたま小沢さんと同席しており、両者の会話を聞いていたそうなので、信頼できる第三者による貴重な証言だと思います。
鉄人28号の連載が、1956年 - 1966年(wikipedia調べ)単行本化された秋田書店サンデーコミックス版の1巻の出版が1970年(古本屋のサイトで調査)、一方、ジャイアントロボの連載が1967年に始まっているので、時間軸としてはあっているように思います。

ジャイアントロボは前半は小沢さとるさんの作画でスタートし、当時のクレジットにも光プロ、横山光輝、小沢さとるがクレジットされています。後半は小沢さとるの名前が無くなり、横山光輝のみとなるのですが、今回の話題からは外させていただきます。
さて、この漫画版ジャイアントロボ、これはこれで長らく書籍が出なかった本です。1ジャイアントロボ 地球が静止する日を作った今川監督は、雑誌のコピーを製本し参考資料にしていた。という話を当時にアニメ雑誌か何かで見た記憶があります。私のはっきりした記憶は、横山光輝の没後 2005年に下記に引用する原作完全版が出るまでは、横山光輝氏が作画した後半のみ書籍化されていて、前半部は幻と言われていました。当時は、「多忙だった横山光輝氏が作画することが出来なかったので、小沢さとる氏が担当した。横山光輝は自分の作画ではないので納得できず、書籍化を拒否していた」という説が一般的だったようです。


ジャイアントロボ原作完全版 上 第1部誕生編 (KCピース)

ジャイアントロボ原作完全版 上 第1部誕生編 (KCピース)

  • 作者: 横山 光輝
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/02/01
  • メディア: コミック
ジャイアントロボ原作完全版 下 第2部奪回作戦編 第3部盗まれた水爆編 (KCピース)

ジャイアントロボ原作完全版 下 第2部奪回作戦編 第3部盗まれた水爆編 (KCピース)

  • 作者: 横山 光輝
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/03/23
  • メディア: コミック
「ジャイアントロボ THE ANIMATION ~地球が静止する日~」全話いっき見ブルーレイ [Blu-ray]

「ジャイアントロボ THE ANIMATION ~地球が静止する日~」全話いっき見ブルーレイ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA アニメーション
  • 発売日: 2022/11/25
  • メディア: Blu-ray
20240217_135007.jpg
この続きは、横須賀美術館の日本の巨大ロボット群像に行ってから。かな?

スポンサーリンク
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:アニメ

新作グレンダイザーと兜甲児とマジンガーZのこと。 [ANIMATION]

永井豪のグレンダイザーの新作アニメーションが発表になりました。永井豪とダイナミックプロの持つIPで最強なのが、フランスや中東での人気も高いグレンダイザーです。2017年の劇場版アニメ マジンガーZ Infinityやコミックの真マジンガーZeroではグレンダイザーの使用に制約があったようで、それだけ、気を付けて扱っていたコンテンツなのでしょう。




私はリアルタイム世代ですが、それほどグレンダイザーには思い入れがありません。当時、僕らのヒーローだった兜甲児が三枚目枠で、最後までマジンガーZが登場しなかったことが、当時の私には不満だったのだろうと思います。いや、今も不満なんですがw



後に、いろいろな資料をあたると、いろいろと事情が見えてきます。


マジンガーZ、グレート・マジンガーと続くシリーズの完結作として、永井豪とダイナミックプロによってゴッドマジンガーという作品が用意されていたのですが、最終的に企画は通りませんでした。(なので、ミケーネの闇の帝王との決着はついていないのです)

東映まんがまつりで上映された宇宙円盤大戦争を元にTVシリーズが検討されました。宇宙円盤大戦争では、メカやキャラクターデザインとして、ダイナミックプロが参加してますが、物語は多分東映主体なのだろうと想像します。(原案 サクール・バーンの詳細は謎ですが)また、宇宙円盤大戦争の主役メカはロボイザーはダイナミックプロのデザインではないようです。
宇宙円盤大戦争をベースにダイナミックプロのメカデザインを加えて、TVアニメシリーズ グレンダイザーの企画が立ち上がりますが、当初、マジンガーシリーズと別の世界観でつくられるはずでした。実際、マジンガーシリーズの制作チームは、鋼鉄ジーグを担当しており、グレンダイザーは、ゲッターロボの制作チームによるものです。
ところが、テレビ局から好調だったマジンガーシリーズとの連続性がほしいという要望がはいり、落とし所として主人公を喰わない程度に、マジンガーZが無く三枚目キャラ化した兜甲児がレギュラーに加わった。という事の様です。

グレンダイザーに於いて兜甲児の扱いは良くないのは、そういう理由らしいです。スタッフもマジンガー時代の設定も理解してなかったのか、劇場版のグレンダイザーで、兜甲児の夢の中のマジンガーZは、ブレストファイヤーの放熱板をグレートブーメランのごとく、投げ飛ばします。アレはひどい(笑)
兜甲児の参加によりマジンガーの世界観にグレンダイザーが組み込まれることにより、ダイナミックプロの関わりも大きくなり、永井豪もグレンダイザーの漫画の連載をしています。(完結までは描いていませんが)グレンダイザーにおける兜甲児の戦闘服は、石川賢のデザインがベースになっているようです。


さて、今回のグレンダイザーU


最初の時点で兜甲児の登場は確定です。デュークフリードは随分若い外観に見えるので、両者の関係性にも変化があるのかもしれません。PVにはマジンガーZでの戦闘服をリファインしたように見える戦闘服を着た兜甲児、てに何か(車?)をもってジェットスクランダーで飛行中のマジンガーZも数コマ写っており、マジンガーZの登場は確定。


面倒なオールドファンとしては、長年夢に見た、グレンダイザーとマジンガーZの共闘が見たいです。

期待しています。

UFOロボ グレンダイザー 1975-77 [初出完全版]

UFOロボ グレンダイザー 1975-77 [初出完全版]

  • 出版社/メーカー: 復刊ドットコム
  • 発売日: 2020/01/31
  • メディア: コミック
超合金魂 UFOロボ グレンダイザー GX-76 グレンダイザーD.C. 約185mm ABS&ダイキャスト&PVC製 塗装済み可動フィギュア

超合金魂 UFOロボ グレンダイザー GX-76 グレンダイザーD.C. 約185mm ABS&ダイキャスト&PVC製 塗装済み可動フィギュア

  • 出版社/メーカー: BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
  • 発売日: 2018/04/28
  • メディア: おもちゃ&ホビー
HG UFOロボ グレンダイザー(INFINITISM) 1/144スケール 色分け済みプラモデル

HG UFOロボ グレンダイザー(INFINITISM) 1/144スケール 色分け済みプラモデル

  • 出版社/メーカー: BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
  • 発売日: 2019/04/27
  • メディア: 付属品
マジンガーZ Blu-ray BOX VOL.1(初回生産限定)

マジンガーZ Blu-ray BOX VOL.1(初回生産限定)

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • 発売日: 2017/12/06
  • メディア: Blu-ray
マジンガーZ Blu-ray BOX VOL.2(初回生産限定)

マジンガーZ Blu-ray BOX VOL.2(初回生産限定)

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • 発売日: 2018/03/07
  • メディア: Blu-ray
マジンガーZ Blu-ray BOX VOL.3<完>(初回生産限定)

マジンガーZ Blu-ray BOX VOL.3<完>(初回生産限定)

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • 発売日: 2018/06/13
  • メディア: Blu-ray

スポンサーリンク
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

劇場版 マジンガーZ / INFINITY を見てきました。(ネタばれ無し) [ANIMATION]

初日に4DXで、劇場版 マジンガーZ / INFINITY を見てきました。


リアルタイム世代としては、新作を劇場版で見ることは出来るのは感慨深いです。(マジンカイザーのOVAや、テレビシリーズの真マジンガーZは見てましたが。)1980年代の大魔神我をはじめとして、つぶれた企画はたくさんあったようです。どうやら、マジンガーZは権利関係が難しいという噂もありました。(本当かどうかはしらん)


今回の新作映画とOVAの最大の違いは、東映+ダイナミックプロの作品ということ。


予告編を見て、過去の作品とは全く異なる、スピード感溢れるマジンガーの動きに驚きと同時に不安も感じていましたが、ちゃんとマジンガーZ 対 機械獣の戦いになっていました。疾走感あふれる動きと演出も非常によく、ボスの活躍等のお約束も守ってくれました。ずっと見たかったマジンガーZの続編を見れた。という感じ。正直95分では短すぎ。この緊張感を維持した120分以上の作品を見てみたい。


妙に今っぽいストーリーになることも不安だったのですが、正しく永井豪作品。スーパーロボット作品の系列になっていたと思います。


CGでデザインされなおしたマジンガーZの印象が強かったのですが、本編の日常的なシーンは2D作画で旧作の延長上の世界観を感じさせます。


同作の脚本を担当したうめ氏が原作を書いたマジンガーZ インターバルピースを見ると、映画本編の納得感が倍増しますよ。剣鉄也が、粗末なアパートに住んでいる理由とか。


マジンガーZ インターバルピース (ヤンマガKCスペシャル)

マジンガーZ インターバルピース (ヤンマガKCスペシャル)

  • 作者: 長田 馨
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/12/20
  • メディア: コミック

なお、予告編には、あちこちでだまされていましたw 良い意味で本編への期待を膨らませて、本編を見た人を驚かせる、良い予告編だったと思います。


往年の作品ファンとして、とても面白かったですが、マジンガーZの知識なしでも、ロボットものが好きな人なら、充分に楽しめると思います。


声優はあまり詳しくないのですが、上坂すみれは上手ですね。宮迫博之が上手なのは、何かの作品で知ってた。お笑いの二人は意外と違和感感じなかったので上手だったのでしょう。水木一郎の主題歌は彼の現役感からも外せないとして、旧アニメシリーズの主人公 石丸博也 ヒロイン 松島みのり にも敬意を示した配役があったのも嬉しいことですね。
マジンガーZ/INFINITY 初回限定生産版 [Blu-ray]

マジンガーZ/INFINITY 初回限定生産版 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • メディア: Blu-ray
マジンガーZ/INFINITY 通常版 [Blu-ray]

マジンガーZ/INFINITY 通常版 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • メディア: Blu-ray
HG マジンガーZ(マジンガーZ INFINITY Ver.) 1/144スケール 色分け済みプラモデル

HG マジンガーZ(マジンガーZ INFINITY Ver.) 1/144スケール 色分け済みプラモデル

  • 出版社/メーカー: バンダイ(BANDAI)
  • メディア: おもちゃ&ホビー
HG グレートマジンガー(マジンガーZ INFINITY Ver.) 1/144スケール 色分け済みプラモデル

HG グレートマジンガー(マジンガーZ INFINITY Ver.) 1/144スケール 色分け済みプラモデル

  • 出版社/メーカー: BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
  • メディア: おもちゃ&ホビー



小説 マジンガーZ / INFINITY

小説 マジンガーZ / INFINITY

  • 作者: 小沢 高広(うめ)
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/01/17
  • メディア: コミック
マジンガーZ アルターイグニッション (ヤンマガKCスペシャル)

マジンガーZ アルターイグニッション (ヤンマガKCスペシャル)

  • 作者: 衣谷 遊
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/12/20
  • メディア: コミック

スポンサーリンク
タグ:マジンガー
nice!(3)  コメント(1) 
共通テーマ:アニメ
ANIMATION ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。