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RCA 15インチ同軸スピーカー 515S1 [AUDIO]

私のビンテージスピーカーコレクションより、RCAの15インチ同軸スピーカー 515S1を紹介します。管球王国57号で、これの後継モデルの515S2が紹介されていました。

RCAのオルソン博士が1940年代後半に開発し、主にモニタースピーカーとして使用された15インチ同軸スピーカー LC-1の、ホームユース版がこの515S1です。中央の部分が独立したコーンツィータになっているのがわかると思います。

RCA 515S1


オルソン博士は音響工学の始祖とも言える有名な研究者で、彼の書いた音響工学の教科書は、非常に有名で和訳もされています。この時代に、すでにバッフルの形状による周波数特性の変化などを解析しています。その音響工学の教科書にもLC1と共に名前が出てくるスピーカーです。業務用モニターとして有名なLC1との違いは、ツィータとウーファーの磁気回路が共用されている点。フレームの形状(LC1はキャストフレームで、515S1はプレスフレーム)となります。廉価版とも言えますが、家庭用に適切なコストダウンを行い効率的な設計にしたモデルともいえるでしょう。廉価版といっても当時の物価を考えると大変高価なスピーカーだったはず。LC1も初期型は、あの山状のサブコーンがついていませんし、蝶型のデュフューザーもありませんでした。

このスピーカー、日本には殆ど輸入されていないようです。同じRCAでもLC1Aが1970年代のビクターのスタジオでスタジオモニターとして使われいたそうです。このように業務用の製品は輸入されても、民生用の高級品は1950年代の日本には高すぎて購入できなかったのではないかと思います。

1950年に、オルソンアンプとの組み合わせ、RCAのバスレフ箱入りのシステムで50~12KHz程度の帯域でフラットの特性を持っていた、高性能スピーカーです。今、聴いても非常に説得力のある音が出ています。この時代のRCA LIVING STEREOのレコードの再生が良いのは当然ですが、最近の録音を再生しても、ぴちっと定位が決まり、非常に立体的な音像定位を再現します。これは、私にとってもちょっと意外でびっくりしました。

一流の研究者が設計から商品化まで携わり、そのバックにRCAという巨大な会社の資本力、製造技術、パテントが存在し、コストダウンより性能アップに重点が置かれた時代ですから、良い音が出て、当然といえば当然かもしれません。


管球王国 57 (別冊ステレオサウンド)

管球王国 57 (別冊ステレオサウンド)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ステレオサウンド
  • 発売日: 2010/07/27
  • メディア: 単行本



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タグ:Vintage Audio
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コメント 2

須藤 博

この製品を知りませんでした。勉強になりました。ありがとうございます。
by 須藤 博 (2019-11-05 15:38) 

YAS

非常に良いものですが、売り手に充分な知識があることは、ほぼ期待できないので、まともな状態のものを入手するのは不可能に近いでしょう。
by YAS (2019-11-05 23:35) 

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