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QUAD 510の内部配線 [AUDIO]

この写真は、QUADの業務用モノラルアンプQUAD 510の内部です。1985年の製品です。

QUAD510.jpg

 

中央の四角い部品、下が電源トランスで上が出力トランスです。

真空管でもないのに、なぜ出力トランスが必要かというと、QUAD 510は業務用としていろいろな環境のスピーカーと組み合わせるため、インピーダンス2~75Ω 出力135W一定を実現するために、出力トランスを採用しているのです。出力トランスとトランスの結線を変更するための設定カードの組み合わせで、スピーカーに最適な出力インピーダンスを選ぶことが出来ます。QUAD 50Eも同様の仕組みを持っていました。

出力トランスの右に見える銀色の円筒形のパーツは、入力トランス。これで業務用の600オームのスペック通りのバランス入力を実現しています。入力トランスなしで、入力はXLRだけど、アンバランス入力になっていることもあるので、入手時は注意が必要です。 一方、ステレオモデルのQUAD 520は入力端子はXLRですが、アンバランス入力アンプです。

鮮やかな色でリアパネルに向かう配線は、設定カードを組み込むコネクタへ向かうもの。結線の確実さが目的ですが、このケーブルの美しい色、丁寧に糸で結束した整然とした配線の流れ、この時代の英国製のアンプにしか見られないものです。出力インピーダンス調整用の設定カードは標準だと8オームのものが付属している場合が多いと思いますが、これにも注意が必要でしょう。

製造後、時間が経過し、メンテナンスが必要な世代の製品ですが、QUADの利点は特殊な部品で音作りをしていない点。勿論、ある程度意識した部品の選択は必要ですが、「オリジナルに使われていた、どこそこのコンデンサを使わないと、QUADの音にならない。」という事はありません。(それは、修理不能と言っているのと同じです)

今後、オリジナルの品位と佇まいを守った保守をして使い続けたいと思っています。 


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