オーディオ機器の接点のクリーニングについて [AV FAQ]
スピーカーケーブルの末端を導線むき出しのまま使っていて、銅線がくすんできたら、接点クリーニングするよりも、古くなった接点部分をカットし、新たに被覆を剥いて、新しい銅線を使いましょう。スピーカーケーブルが2~3cm短くなるのと、わずかな手間で接点が新品同様になるのでは、どう考えても後者が得です。
銅線むき出しのままだと、経年変化に弱いので、接点は圧着式のYラグで処理するか、オイル系の空気を遮断できるタイプの接点保護材(後述)を使うことをお勧めします。端子の処理方法についてはこちらも参考にしてください。
さて、YラグやRCA端子類は交換できないので、接点のクリーニングをする事になります。多少の汚れでは、接点復活材は不要です。ミクロンクロス系のメガネクリーナーと無水アルコールで磨くのが基本です。これだと、残留物が残らないので、音質への悪影響もありません。RCAプラグの清掃には、オーディオテクニカのAT604をもっていると便利です。
audio-technica AT604 クリーニングスティック
- 出版社/メーカー: オーディオテクニカ
- メディア: エレクトロニクス
上記の方法で充分に汚れが取れない場合、ここで初めて接点復活材の出番となります。私はCaig(ケイグ)社の製品を愛用しています。
ケイグ 赤・デオキシット接点復活・保護剤スプレータイプ小型 DN-5MS(ケイグ)
- 出版社/メーカー: ケイグ
- メディア:
ケイグ 赤・デオキシット接点復活・保護剤スプレータイプ DN-5(ケイグ)
- 出版社/メーカー: ケイグ
- メディア:
接点復活材ごとに使用方法に違いがありますので、製品のマニュアルに従って正しくつかってください。接点が綺麗になったら、端子に残る復活材を、無水アルコールで綺麗にふき取ることをお勧めします。
長期間、接点を保護したり、音質改善を行うためには、スクアランオイルを用いた接点保護材を使う事が最近の流行で、私もそのようにしています。
スクアランは、美容品に良く使われるオイルですが、酸化しにくく長期的に安定している為、接点に使用する事により空気を遮断し接点を保護する働きが期待できます。業務用のロータリースイッチなど、高品質なスイッチも接点にも、こういったオイルが塗布されています。
また、このスクアランオイルに、微細なカーボン、ダイヤモンドの粒を混合して、より音質を高めるものも商品化されています。細かい粒子による接点の防振、噛締めの改善、触抵抗の低下など、幾つかの効果が考えられます。最低限の量で塗りすぎないのがコツです。塗りすぎても味がありませんし、オイルにゴミが付着してトラブルの原因になります。私は、旧クリプトンのカーボンダイヤトニックやAIRBOWのLa Muse(ダイヤモンド粉を混ぜたもの)を愛用しています。蛍光灯や懐中電灯の電球のソケットに塗って、明るさの改善を体験した事もあります。
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うちもたまには接点をきれいにしてあげないと。
無水エタノールは参考になりました。LA MUSEは活用しているので次回試します。
by miya (2008-05-22 22:17)
通常の使用では、無水アルコールで充分だと思います。下手に接点復活材を多用すると、かえって端子を痛めることがあるかもしれません。
古くて経年変化を起こしている場合、ケイグによる酸化皮膜除去は有効です。ただ、機器によっては端子の付け替えを行った方が良い場合もあるでしょうね。
by YAS (2008-05-24 15:53)