SSブログ

社民党 阿部知子 議員の自己弁護と自己讃美と無反省 [DIARY]

先の、“阪神大震災における自衛隊の対応批判”発言により、物議をかもし出した、社民党 阿部知子議員のWebが更新されました。

http://www.abetomoko.jp/

Web, Blog, メールマガジンなどの発言に対し、批判が集中した場合、WebやBlogを閉じて知らぬ存ぜぬを決め込んだり、ネットからの攻撃の被害者を気取る人が多い中、自らの意見表明をした点については、一応の評価はしたいと思います。

が、前半の(本論とは完全に無関係な)自らの医療活動に関する自己讃美は無視するとして、後半部分を通じて読むと、まったく前回の自分の発言に対する反省の色が見られないのがお分かりと思います。

私は、社民党議員が自らのイデオロギーとしての自衛隊批判の道具として、阪神大震災時に自衛隊が本来の役目を果たさなかった。的な発言をしたこと、当事の社会党 村山首相の対応のまずさが、自衛隊出動が遅れた原因である事を隠し、自衛隊の名誉を傷つけた事に怒りを感じています。同時に震災被害者に対して、非常に無礼な発言であったと思います。

が、下記に引用した文章で、阿部知子氏が主張しているのは、

1. 自衛隊は要請が無かったので動けなかった。

2. 未曾有の出来事だったので、村山首相の対応が遅れたのも仕方ない。彼はがんばった。

というところでしょうか?

これは、謝罪のふりをして、論点をずらそうとして、失敗した文章です。

まず、1についてですが、先の発言による自衛隊批判の内容と完全に矛盾しています。こちらが、後からの発言なので、先の発言を訂正したものと考えられますが、それにたいする明白な意思表示がありません。余りに大きな事実誤認ですから、国会議員という責任ある立場である事を考えると、何らかの謝罪のことばは必須と思いますが、自らの誤りを認めた発言がありません。この発言で、それらを全てうやむやにして許されるものとは思えません。

自分が誤った発言をしたことに対して、なぜ、素直に自らの非を認め、謝罪できないのでしょうか?

2についてですが、一生懸命やったから良かった。は、せいぜい、14歳くらいで卒業しなければならないのではないでしょうか。仮にも村山富市は、一国の首相だったのです。無能だけど精一杯がんばった。では、すまされないでしょう。

結果として、村山富市のような無能者を首相にすえてしまった責任の一部は、われわれ国民も負わなければならないのかもしれませんが、権限を持つものが無能・もしくは確信犯として自衛隊(や米国の軍隊の協力要請など、海外からの支援)を断った事により、災害規模が増大した事は間違いない事実です。

私達も歴史から学ぶ必要があるでしょう。(熱心な支持者ではありませんが)たとえば、石原慎太郎あたりが当事の兵庫県知事や大阪府知事だったら、まったく状況は変わっていたでしょう。緊急時にリーダーシップを取る能力のない人間をリーダーに置いた組織は不幸です。

初代内閣安全保障室長だった、佐々淳行 氏がご自身のWeb Siteにて、阿部議員の発言に対して、反論をしています。非常に為になると同時に、当事の担当者の無念さが伝わってきます。

> 頂戴しましたご意見の中に、自衛隊が必死にがんばっていたことへの感謝が述べられたも
> のも多々ありました。その通りだと思います。
>  初動の遅れは、当時被災状況を迅速に把握し自衛隊の出動を要請する自治体側の被害
> がひどく、知事も含めて身動きがとれなかったこともあると思います。また、それを受ける
> 内閣側の体制も情報収集など不十分でした。後にこの震災に学んで96年5月に内閣情報
> 集約センターが設立されて今日に至っております。
>  当時の内閣の最高責任者は村山首相であることから、村山首相の対応の遅れを指摘さ
> れるご意見もありますが、1月17日午前10時、国土庁長官を本部長とする非常災害対策
> 本部を設置、午後4時に村山首相は、官邸で緊急記者会見を行い、万全の対策を講じるこ
> とを表明しました。私を含めてだれもが未曾有の災害に対して、十分な判断や迅速な行動
> がなしえなかったことについて、多くの教訓が残されたと思います。
>  その重い課題を受け止め、今なお癒えぬ被災者の抱える問題を解決するために今後も
> 政治活動に努めます。
>                                                阿部知子


スポンサーリンク
nice!(1)  コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 5

おやじです

mixiに阿部議員に抗議するコミュができました。
mixiに入れる人はどんどん参加しましょう。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1779543
by おやじです (2007-01-25 04:12) 

にしやん

佐々淳行氏のコメントを読んで、当時の内閣が如何に無能か痛切に感じた。

誠に切ないの一言。。
by にしやん (2007-01-26 23:22) 

YAS

>> おやじさん
すでに入会しています。が、mixiだと、外部に対する広がりの点で限界があるので、外部のBlogで、トラックバックなども利用させていただいています。

>> にしやん
現場に近い立場の人として、忸怩たる思いは強いだろうね。しかも、無力なのではなく、現実に強力な対応能力があることがわかっているわけだから…

自衛隊の内部に、文民統制に対する疑問が出てこないのが不思議なくらいだった。(なんと、統率の取れた軍隊だろうと…。
by YAS (2007-01-27 01:48) 

nina

こんにちは。
まったくYASさんのおっしゃる通りです。
あの時、小泉さんや安倍さんが総理だったら、もっと多くの人が助かっていたのではないか・・・と思わずにいられません。
by nina (2007-01-30 00:40) 

YAS

ninaさん、コメントありがとうございます。伊丹にお住まいなのですね。あの、立派な伊丹駅が全壊したのは大変なショックでした。地震の時間帯が1時間ずれていたら、被害者数は1桁跳ね上がっていた事でしょう。お互い、無事で、今こうやって会話できる事に感謝です。

私は、豊中の方ですので、震災体験者といっても、ninaさんほど大変な思いはしていません。自衛隊のあり方に対する議論は色々あると思いますが、震災を引き合いにして政治利用するのは許しがたいですし、当時の首相が、最低最悪だったのは、不幸としか思えません。それを、今になって、歴史を作り変えるような発言も、われわれが歴史から何を学ぶか?という視点からも許せない事だと思います。
by YAS (2007-01-30 00:51) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。