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ALTEC 409B [AUDIO]

最近、自分のホームページにアクセス解析を導入したところ、意外とALTECの409関係で来訪されている方が多いのに気づきました。

ALTECの409系のスピーカーユニットは、壁や天井に取り付け、構内放送からBGM再生などを担当したスピーカーであり、ハイファイ用途のものではありません。基本的に、PA用途のスピーカーユニットです。当時のALTECの輸入元のエレクトリが国産キャビネットに組み込んで、ホーム用システムにしたDIGというシステムが存在しましたが、アメリカには同等の家庭用システムはありません。

このスピーカーは製造期間が長かった為か、いくつかバージョンがあります。ツィータのマグネットには数種類のバリエーションがあり、ツィータを固定するステー部分にも形状の違いがあり、ウーファーも私の所有する四角マグネットと通常の円いマグネットがあります。1本モノを安く購入しようと思っている人はご注意。ペアにするのはかなり大変。ちなみに、私は8本から2本選別しました。

また、全く同じコーン紙の型を使用して、同様のツィータを使った、兄弟のようなスピーカーが、JensenとHeathkitからでています。Heathkitのものは、JensenのOEMと思われます。Jensenは、アルニコマグネット、Heathkitはツィータのレベルメーターつきで、ウーファーのマグネットはフェライトです。

コーン紙の型は非常に高額なものなので、こういった使いまわしがされるのだ。JensenとALTECの間に技術的な交流もあったのかもしれません。形状はそっくりでも、紙の組成は若干異なるようで、軽く指ではじいたときの音が異なります。

409Aがあったのかどうかはわからないが、

409B → 409-8C → 409-8D → 409-8E → 409-8H ときて、最近、復活したALTECブランドからCD408-8Aという名前で復活している。名前が異なるのは、権利関係によるものだそうだ。CD408-8A以降は完全に自作市場を狙ってのものではないだろうか?

(余談だが、409Aがあっても不思議ではないような気がするのだが、資料や実機を見かけたことはない。もしくは、アルニコマグネットのJensenモデルが、409Bの原型なのかとも思う。)

おそらく、比較的手ごろな値段で入手できる、ビンテージアルテックで大きさも20cmと手ごろなこと、能率が比較的高いので、真空管アンプで鳴らしやすい事から、興味を持つ人が多いのだろうと思います。しかし、最近はプレミアも付いて値段も高くなっていてきた。音をしらずに、興味を持ち購入を考えている人で、ためしに買うには高いと思っている人は、まずは音を聴いてからの方が良いのではないでしょうか?

日本の場合、ALTECやJBL全盛期に、まだ貧乏だったこともあり、このような会社のホームシステムにはほとんど触れることができず、業務用モデルだけはいくらか国内に入ってきたからか、業務用音響機器に対する憧れが強いようです。ホームハイファイ用と業務用は、明らかに設計意図が異なり、“判っている人”以外(少なくとも、ネットで情報を得ようと思っているレベルの人)は、業務用を家庭に持ち込むのはやめるのが良いだろう。というのが私のアドバイス。勿論、なにがともわれ、ALTECな方はお好きにどうぞ。

音域バランスや、再生レンジが、音楽再生用とは言いがたい。(PA用途は、声を通すのが最優先なので、409Bの性能が低いという意味ではない。向き不向きの問題だ。)

音楽再生により適した、小口径、高能率なフルレンジスピーカーは新旧含め、他に多くの選択肢があるでしょう。私は、個人で100本以上のビンテージスピーカーユニットを所有しているので、少々の経験でXXX最高!などと言っているのではないですよ。

こちらもどうぞ。

ALTEC 409A

ALTEC 409B 角型マグネット 


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