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LEAK復刻版に想う [AUDIO]

LEAKは1934年創立の英国の伝統あるオーディオブランドでした。


代表作の一つ、TL/12 Point One Amplifierは出力12W 歪率0.1%の高性能を誇り、BBCのモニターアンプとしても採用されていました。大衆向けアンプのQUAD IIより上のグレードです。


私はStereo20という、EL84を出力管とした真空管アンプとしては後期のステレオパワーアンプ(10W + 10W)を所有しています。30cm口径までの英国製スピーカーを鳴らすには最良のアンプの一つです。(38cmのLOCKWOOD MAJORを鳴らすと、明らかにパワーが足りませんが)


1970年代にはLEAK SANDWICHと呼ばれる樹脂コーンの両面をアルミでサンドイッチした特徴あるウーファーを採用したスピーカーも販売しています。今でも、日本の中古市場で見かけることがあります。


真空管アンプのイメージが強いLEAKですが1968年代後半にはLEAK70をはじめとしてトランジスタアンプに移行しています。シンプルな四角いデザインが特徴的な素敵なデザインのアンプです。残念ながら私はLEAKのトランジスタアンプの音は聴いたことがありません。(正しくメンテナンスされたLEAKのアンプと出会うのは難しいでしょう)詳しい時期はよくわからないのですが、1970年代から1980年代の初めころには会社を閉じているようです。創立者のH.J.LEAK氏は1989年に亡くなっているようです。

さて、そんなLEAKが復活します。商標のみが継続しており、それを、現在のQUADの母体でもあるCHINAのInternational Audio Group(IAG)が入手して、デザインと回路を踏襲した新機種を復活させるのだそうです。


英国のオーディオブランドの場合、経営母体が変わるのはよくある事ですが(たとえば、スピーカーで有名なROGERSは、元BBCエンジニアのJim Rogersが設立し、Swisstone社の資本にうつり、現在はChina資本です。が、その間、会社としては継続していました)、さすがに30~40年の空白期間を経てブランドを復活させたからといって、それを英国の伝統あるオーディオブランドであるLEAKと受け取ることができるかというと、私には無理ですね。正直に言うと、下種な商売だと思います。


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2022年 東京インターナショナルオーディオショウ ロッキーインターナショナルブースにて。


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