Realsound APEQ-2 pro DIOで音響補正 [AUDIO]
Realsound社のAPEQ-2 pro DIOをキャンペーン価格で入手しました。
まだ、納得いく調整ができていないため、メーカーには写真などの情報提供をしていないのですが、途中経過を報告します。
QUADのマルチアンプシステムは調整中のため、もうひとつのメインシステムのLOCKWOOD MAJOR (TANNOY HPD385A)を使ってテストしています。
上から順に、L / Rの軸上特性です。緑色が周波数特性で、オレンジ色が補正目標値です。
テストシグナルを出しながら、スピーカーの軸上のある程度の広さを持った面上でマイクを動かすことにより、およそ400点の測定を行い、これを元に演算することにより、周波数特性と補正データを算出します。複数の点を測定することにより、部屋の影響の少ないデータを取れるようです。
この処理をするためのコンピュータは、Core2DuoクラスのCPU推奨ですが、あまっていた古いPentium4(HT 2.8GHz)のノートPCを用いた為、測定後~グラフが出るまで4分くらい時間がかかりました。
防音については、充分な性能を持つ私のオーディオルームですが、建築上の制約で部屋の寸法比までは充分なケアをしていません。低域、特に200Hzのディップは結構深刻です。システム全体としては、中域が比較的引っ込んでいるのと、高域もハイあがりですね。ただし、両チャンネルの特性は思っていたより揃っていました。
これがAPEQ-2pro DIOで補正後のLチャンネルの特性です。低域のレベルもアップしていますし、200Hzのディップも大きく改善しました。大雑把に±2.5dBに収まっている ので非常に優秀といえるでしょう。恐るべきことに、2kHz以上の補正目標値と実測値のグラフはほぼ一致しています。
当初、APEQ2については、DA/ADのパスが入る(逸品館ではアナログ入出力を推奨)事に、違和感を感じていたのですが、実際に補正による効果を聞いてしまうと、そういうレベルの改善でない事がわかります。隠れていた細かい音が聞こえてきたり、音の鮮度がアップしたり、バランスが改善されたり。 一言で言うと、全てのCDが最良のリマスターをされた最新版のように聴こえるのです。
これだけ周波数特性が変るのですから、元のスピーカーの持つ良い意味での個性が失われるのでは?と、いった心配も不要でした。あくまでLOCKWOOD/TANNOYの歯切れの良い音は変りません。そのまま特性も良くなるような感じを受けます。音のフォーカスがピシッとしまって、定位がよりクリアになります。
この測定条件ではタンノイのネットワークを標準位置に固定していたので、アッティネーターで高域を絞り、よりフラットな状態を作ってから、APEQ再調整したほうがよさそうです。高域の乱れは、1970年代のビンテージスピーカーだから仕方ないところでしょうか?APEQで補正できるとしても、定材波によるものとおもわれる低域のピークディップについては、何らかの対策を取りたいと思います。 測定と補正によって、客観的なデータから音質改善ができるのはすばらしいですね。
予算の問題で、ベリンガーの安価なマイクを購入しましたが、やはり、測定器用の高性能なマイクが必要になりそうです。
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